yomayoigoto★

1歳の男の子の育児に奮闘する主婦の呟きごとです。

【感想】Nのために

いっぱい書き留めてたと思ったら、三つだけでした・・・

最後の投稿↓

 

大人気ミステリー作家、湊かなえさん原作小説の『Nのために』をドラマ化。
あらすじはこちら↓(公式)
https://www.tbs.co.jp/Nnotameni/story/

ミステリー要素が強く、徐々に事件の全容が明らかになるスリルが好きな人はオススメです。その最大の謎とは、タイトル通りでNとは誰のことなのか。
映像美もあいまって、ドラマより映画を見ているような感覚に陥ります。演者の方言マスター具合も素晴らしい。

主人公の杉下(榮倉奈々)と成瀬(窪田正孝)は、高校生役から30代まで演じるんですけど、見た目が本当にそうとしか見えない。特に杉下は、高校生、大学生、社会人など年齢通りのお化粧、ファッション、表情で演じられていて、役者さんの努力はさることながら、衣装さんやメイクさん等の総合力を感じます。

しかし先入観なのか、現時点(2019年11月)で問題を起こしている出演者2名(K出さんと、T井さん)に関しては、なんか演技がちょっと残念だった気が・・・。先入観ですかね。


【ここからはネタバレ含みます】

野口夫妻が亡くなった2004年クリスマスイブの事件。それぞれが大切に思ったNとは誰のことだったのか。

その答えは、全編観た人であれば、大方同じ感想を持つのではないでしょうか。
成瀬が守りたかったNは杉下。杉下が守りたかったNは安藤。
視聴者の多くの女性は、ドラクエビアンカ・フローラよろしく、成瀬派・安藤派に分別されると思います。(西崎派もいますかね。私は圧倒的に成瀬派でありビアンカ派。)

この作品では「究極の愛とは罪の共有」ということが一貫して描かれており、陳腐な私的解釈を付け足すと「究極の愛とは、何も聞かずとも罪を共有する」ことなのかなと感じます。それは、自己犠牲的な愛ではく、聖母マリア様的な善人的な愛でもなく、誰にも頼らないで生きていきたいと決めている杉下だからこそ意味のある、他者との絶対的な愛情の繋がりなのかなと。

ちなみに一番印象に残っているシーンは、杉下が島を出るために父親に、学費の援助を依頼するシーン。人目を気にする父親の性格を逆手に取り、仕事仲間の前で土下座をして、やむなく父親に援助を承諾する杉下。その愛人もまた人目を気にして、土下座した杉下の足の砂を払ってあげていた時、立ち上がった杉下が愛人を見下ろしながら「大丈夫です」って言うところが、とても痺れました。家族分の食料を貰うために、愛人に土下座をし続けた杉下が、逆に愛人を見下ろす構図は、視聴者の鬱屈した想いを晴らしてくれた名シーン。

細かいことを気にすると、愛人はなぜいつもあんなにご飯を作っていたのか、高野刑事の奥さんはなぜ成瀬父を庇ったのか、安藤はなぜ早めに杉下に告白しなかったのか、そして西崎・杉下・成瀬は、ドアチェーンのことをなんと思っていたのか。

まぁ一番謎というかおいおいって感じなのは、コニタン演じる野口妻なんですけどね。メンヘラが過ぎる。

色々思うことありますが今回の結論。
家庭環境って大事。